
油煙煤塗りの多様化
2023年12月14日 | 工房日記 | Comment(0)
2023/12/14
これまで試行してきた生漆と油煙煤の組み合わせに加えて、黒中漆+油煙煤入りの漆塗りも同時に試行しています。こちらの方がより脂分の効果が強く出ます。これを利用して骨とう品の修復後のトータル・イメージチェンジを狙っています。
まず、孟宗竹のお猪口の修理から記録します。袴部分を落とし過ぎて中央が薄くなったので麻布張りで修復したのはいいのですが、修復部分が裏側に膨らんで座りが悪くなったのです。一計を案じて底板を張り付けることにしました。底板の中央は凹ましてあります。
閑話休題。12/13(水)の朝の富士山です。
黒中漆と油煙煤のブレンド物はより脂っぽくより粘着力が強いです。まず、お椀で試し塗りをします。あまり厚く塗ると皺が寄るし薄いと濃淡が出るので丁度いいバランスを探します。
こちらが骨とう品のイメチェンの塗り方です。たっぷりと塗って暫くたってから拭き取ります。