栃椀の塗り三態
2022年10月04日 | 工房日記 | Comment(0)
2022/10/04
秋の工芸品まつりの作品造りにピッチを上げています。今日は、栃材の汁椀とカフェオレ
カップの塗り三態の紹介です。
最初の3枚は木地固めが済んだお椀のバリ取りです。特に材が柔らかくて浮ついているところ・身がしまっていないところを重点的にサンディングします。
次の工程は錆付け漆塗りです。材の表面ががさついている所所だけ錆付け漆を塗るわけにいかないので全体をぬります。錆付け漆は、①上新粉糊を用意して②砥の粉の水練りを作って、上新粉糊をその20%分加えてよく練りこみます。③出来上がった物と同じ量の生漆を加えてよく練りこんで完成です。(錆付け漆には糊が入っているので急ピッチで仕事をしないといけません)
そして今日は極上生漆での1回目の上塗りです。この工程で難しいのは、最初に塗り広げていく時は持ち手の部分があるのですが、最終的には下に置いて漆を塗り広げて、間髪を入れずに2枚のウエスで持ち上げて全体をくまなくまんべんに、それも優しいタッチで拭きあげることです。