つく棒
2020年03月10日 | 工房日記 | Comment(0)
2020/03/10
表題の「つく棒」は漆塗りの道具のひとつです。たとえばお椀を塗るときを例にしましょう。まず内側と外側の2回に分けて塗ります。内側を塗るときは外側を掴んで塗れますが外側を塗るときは掴むところがありません。そもそも漆が余計なところに付かないように両側とも宙に浮かせて塗る必要があります。そのため、持ち手代わりとなる棒のことを「つく」と言います。先端には粘着剤が付いていてお椀にピタッと吸い付きます。この棒、反対側は若干テーパーが付いていて、ムロの中の2本のレールの隙間に挟み込むと固定されてビクともしません。
三食メニューの記録です。
今日のひと仕事は、まず、サンデイング(毛羽立ち落とし)から。
この利き酒用半合枡は艶消しの黒にします。最初のうちは角々を掴んで塗っていたのですが、
どうやっても掴んでいる指の圧力で跡が残ります。あと3個と言う時にやっとつく棒の役目を思い出して、指を3本入れて宙に浮かして塗ることを思い出した次第^^;;。
ムロの様子と午後6時の天候等です。