ドラゴンと格闘
2016年03月10日 | 工房日記 | Comment(0)
2016/03/10
今日は一日中、ドラゴンの塗りに終始してました。それも、串カツの串を持ってドラゴンと格闘です。
朝の記録から。
ドラゴン本体は拭き漆ですから乾いています。舌は本塗りの下地作りに糊が入っているので乾いているはずなんですが、本体をサンディングしている間、もう少し温めます。
サンディングの画像はひとコマしかありませんが1時間かかってます。舌は水研ぎの準備です。
#1000と#2000のペーパーで柔らかく研ぎます。かなりいい線行ってますね。
先に、舌を塗ります。使う漆は、赤呂色漆。持ち手にワニ口を挟んで手塗りです。拭き漆だとこの段階で拭き取ってしまうので分からないのですが、本塗りだと、埃やゴミがイッパイ付いているのが分かります。本当は、鳥の羽の中心軸を斜めに切ったもので掬い取るのですが、虫ピンで代用です。
これ以上取りきれません。問題は、固定して乾燥箱に入れなければならないことなのです。
次に本体の塗りに入ります。使う漆は、上生漆です。
塗ってはすぐに拭き取るのですが、狭い切削彫りの溝やスキマに入った漆を拭き取るのに、串カツの串が大活躍、約2時間がかりでした。
一通り終わってから乾燥箱を覗くと、案の定、漆が垂れてシワシワになっています。
これは想定内です。逆さまにして明日まで様子を見ます。本漆塗りは漆の粘性が強いので、固定すると垂れ下がってきます。プロの仕掛けは、回転乾燥室に入れて乾かすのです。