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銀継ぎと糊漆継ぎ

2015年05月22日 | 工房日記 | Comment(1)

2015/05/22

 

 自宅工房での漆塗り作業は順調です。こちらに移ってからは計画生産と注文生産が半々くらいになりました。かつてのように、手当たり次第に塗っては宝の山にならないようにしています。

 

まず本日のハウスキーピング作業は、エアコンの室外機の垢取りです。道具は、車の水垢取り。

 

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ルーバー・ダクトカバーも綺麗にします。使用前↗ Vs 使用後↓。

 

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昨日木地固めをしたドイツブナ材のターナーは失敗でした。中央の切削傷が取れていなかったのです。もう一度ペーパーを掛けて全体を整えます。ルーペの中のBefor Vs After。

 

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ターナー5本は終了。同じ材のバターナイフは、同じ轍を踏まないように念入りに作業します。

 

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午前中に「しょいか~ご習志野店」に作品の補充に行きます。本日の目玉は昨日仕上がった

杉材のコーヒー・トレーです。

 

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お昼は、大好物のつけ麺。

 

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午後の予定は、銀継ぎを2工程に分けて、その工程の間にバターナイフとターナーを塗ります。

まず、銀継ぎ部分を水研ぎします。

 

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それがしっかり乾くまでバターナイフの木地固めです。

 

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ターナーを塗っている最中に「しょいか~ご習志野店」から、電話で修理依頼が入ったので、そっちを優先です。本日2回目の訪問です。

4月中旬に欅の椀をお求めになったお客様から、「木目に沿って割れ入ったので何とかなりませんでしょうか?」との問い合わせでした。もちろん、「何とかなります!」と持ち帰り・・・。

 

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せっかっく行ったので、作り置きのお椀を展示してきました。

 

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帰宅してからは、銀継ぎを先行させます。漆が半乾きの時に銀粉を蒔きます。

 

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それを2度繰り返して、継ぎの部分がなるべく水平になるようにして乾燥室へ入れます。

 

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次に修理を依頼された”欅のお椀”の継ぎ方を検討します。お椀が割れると、どうしても年輪の方向に引っ張られるので、割れ口が少しずれます。それを、ガムテープとアテ木で調整して、この状態で外側から修理します。糊漆が必要なので上新粉糊を作ります。

 

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上新粉1:水4の割合で火にかけて、沸騰する直前に灯を止めます。ほんの少しだけでいいのに、そうもいきません。糊漆とその次に塗る錆び付け漆を同時に作ります。

 

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まず、割れ口にヘラで押し込むようにして糊漆を塗ります。中に入ったことを確かめて拭き取りですが、まごまごしていると、糊漆が乾いて下地の色が変わってしまいます。

 

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繋いだ部分をカモフラージュするために、全体に錆び付け漆をなじませて、拭き取ります。

 

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銀継ぎと糊漆継ぎ」に1件のコメント

  1. 角田 芳樹 より:

    先日は東武デパートで拭漆の米びつを分けていただきました。
    その節はありがとうございました。
    「おまけ」でいただきました小さな木製のスプーンは
    「箸置き」で使わせて頂いています。
    そろそろ夏、クーラーとしての出番が近づいています。
    楽しみにしています。
    時々HPを拝見させて頂いていますが、最近のものでは銀継の記事が
    参考になりました。
    暑くなってまいりましたのでどうぞご自愛下さい。

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