誘惑に負けそう!!でも
2014/01/20
そんな期待されるほどの色っぽい話じゃないんです。でも、艶っぽい話ではあります。
実は呂色漆の話なんです。輪島塗の工程で一番最後の工程が「呂色仕上げ」です。上塗りの次の工程です。呂色仕上げとは・・・、上塗りの後に艶を出すためみ水研ぎしながら磨き上げていく工程なんです。
拭き漆で上黒呂色漆を使う人は、私以外にまずいないと言ってよいでしょう。
費用対効果の面もありますが、古式豊かな漆業界では最終仕上げ剤を拭き漆に使うなんでありえないのです。役目が違うからです。
誘惑に駆られてとは、下地も満足に出来ていないのに、呂色漆をそのまま塗ったら→乾かしたらどうなるか?なのです。これまでも散々問答して”意味のないことはやっちゃダメ!”の学習効果が身に付いているので、なんとかとどまりました。でも試験片でやってみようかな?
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工房に宅急便が届いていました。タモ材の子供用椅子キットです。これからが大変なんです。
タモ材の子供用椅子は陽気が良くなるまでスタンバイです。昨日の作品のうち、「風の盆(L)」はまだしっとりとしていたので、もう一晩です。栓材の大皿を水研ぎします。
そしてじっくり水気をとります。その間に別の「風の盆(L)」を上黒呂色漆で塗ります。
ここで先ほどの誘惑がむらむらと・・・。下地が出来ているので、塗り立てにしたらどうなるかなぁ?と思いつつ、やはり手がさっさと動いて万遍なく拭き取ります。
こちらの栓材の大皿こそ、塗り立てにしたらどうなるかなぁ?でも本番での失敗はできません。
しっかりと拭き取って段ボールの漆風呂へ入れました。