コップのくすみ取り(その2)
2025年10月09日 | 工房日記 | Comment(0)
2025/10/09
コップのくすみ取り(その1)は失敗しました。
小生の漆塗りの15年の経験の中で同じ失敗は繰り返さないようしてはいるのですが、今回の塗りの結果はこうなるな!と予想して、その通りとなったのです。それは、漆は粘性があって塗ったあとほっておくと重力で下方へ垂れ下がるのです。しかも乾燥するまでには15~20時間くらいかかるので、塗り立てをする場合は、塗った物をゆっくりと回転させているのです。(そうした仕組みが乾燥室の中にある)
今回のコップの場合、内側を塗り立てにしてそのまま乾燥させたので、上から垂れてきた漆が
途中で引っ掛かるようにして(これを縮みと言う)止まって、幾く段階にも筋ができるようにして乾いたのです。
(その1)で塗った漆を#800の水ペーパーで削り取ります。縮みの箇所は分厚く漆が固まっているので除去してもその他の平面の部分とのコントラストが出ちゃいます。
(その2)の塗りは、リン台の補修の際取った手法と同じです。テレピン油で薄めた漆を筆で塗り、ある程度時間が経ってから(少し乾いてから)拭き取ります。下地造りです。








